こんにちは!堀野です。

マーケターであれば、必ず使っているGoogleアナリティクスですが、単に数字を眺めるのではなくきちんと成果につながる活用方法ができていますか?

今回は、Googleアナリティクスを使って、ホームページの問題点を発見して売上アップにつなげるための考え方、見るべきポイントをご紹介します。

これだけが正しい方法という訳ではありませんので、慣れてきたら自分なりの分析方法を見つけるものいいと思いますよ。

成果に繋げるためのGoogleアナリティクスの活用の流れ

サイト分析の基本は、まず「全体を俯瞰して分析」⇒「気になる点を掘り下げる」ことです。

よく、いろんな機能を使いまくっていろいろと分析をする人もいますが、あれは単に数字を眺めているだけに過ぎません。もちろん、新たな発見もありますが、恐ろしく手間がかかりますし、何のための分析なのかが分かりません。

正しい手順は、「全体俯瞰」で何となく問題点だとおぼしい点を洗い出して、なぜ問題が起こっているかの仮説をたてるようにします。

そのうえで、気になる点を掘り下げて分析を行います。これにより、問題の深刻さや、次に何をすべきなのかというヒントが見えてきます。

そして、実際に改善作業へと進めていきますが、ここで注意したいのが「スピーディに行うこと」。ここでは正確な数字を知りたいのではなく、仮説があっていたかどうかなので、短期間で判断を行うことができればOKです。

改善の結果、数値が改善傾向であればそこをもっと本格的に取り組むべきですし、あまり反応がなければ、その施策は諦めて次の対策に取り組みます。

Googleアナリティクスでまず見るべきレポート

分析方法に、これといった正解はないのですが、私が最初に良く見るのが上記のレポート画面です。

「集客」 ⇒ 「すべてのトラフィック」 ⇒ 「チャネル」

このレポートでは、流入チャネル別の各指標をチェックすることができます。大きく分けると以下の4つの指標をチェックしていきます。

  • 時系列での推移
  • アクセスの「量」
  • アクセスの「質」
  • 売上貢献度

では、具体的にそれぞれの指標をどのように見ていくかを説明していきましょう。

時系列での推移をみる

グラフの推移をみて、急に増えていたり、減少している時期をチェックします。急に増えているタイミングでは、キャンペーンや集客施策を実施していないかを確認します。また、急に減少しているときは、サーバーの不具合などのトラブルが考えられます。

もう少し長期間で見るときは、サービス特性による季節要因なども見ていくとよいでしょう。

アクセスの「量」をみる

単純にどのチャネルのアクセス数が多いのかをチェックします。
新規ユーザーの割合がどの程度かも確認しておきます。
Googleアナリティクスの「新規ユーザー」の定義は、過去2年以内に一度もサイト訪問がないユーザーを指します。

アクセスの「質」をみる

来訪者の質をチェックして、ムダな集客を行っていないかを確認します。
一般的には「直帰率が低く」「ページ/セッションが多く」「セッション時間が長い」ほど良質なアクセスだと言えます。

ただし、ページ/セッションや滞在時間は、迷っていたり使いにくい場合でも増えがちなので、ユーザーが迷って同じページ間を行き来していないかなど、掘り下げてみてみることをオススメします。

売上貢献度をみる

来訪したユーザーがどのくらい購入しているのかをチェックします。
特に重視したいのが「コンバージョン率(CVR)」です。せっかく多くの見込み客にアクセスしてもらっても、結果売上に繋がらなければ意味がありません。

まずは、集客チャネルごとのCVRを比較してみて、良いチャネルと悪いチャネルで何が違うのかを比較してみると解決策が見つけやすくなります。

尚、一般的には認知寄りの施策(バナー広告、ソーシャルメディア)はCVRが低く、獲得寄りの施策(検索、メルマガ)はCVRが高くなりがちです。

Googleアナリティクスのコンバージョンの定義は、「会員登録」や「資料の請求」、「商品を購入」などの目標を達成したことを示す指標です。ECサイトの場合は「商品購入」をコンバージョンにすることが多いです。

時系列で比較してみる

先月比や昨年比の数字を見比べて、大きな変化がないのかを確認します。
以前と比べて、どの程度アクセス数が増減したのか、CVRの増減、チャネルごとの流入数の変化などを見ることで、問題点を発見しやすくなります。

良い点、悪い点を俯瞰視点で理解する

ここまでをざっと眺めるだけだと、慣れた人なら10分程度で行うことができます。ここで重要なのは、詳しい数値を知ることではなく、問題となりそうな大きなポイントを2~3つ発見することです。

問題点やうまくいっている点を把握することで、次に具体的に何を行っていくのかを考えるヒントにしていきましょう。

優先して対策すべき問題点を絞り込む

このレポートを分析すると「チャネル」×「アクセスの量」×「アクセスの質」×「売上貢献度」のマトリクスを一度に見ることができます。

そのなかでも特に気になるポイントを絞ってみましょう。一例として以下のような改善ポイントを洗い出してみました。

(例)「自然検索」が「有料検索」に比べて極めて質が悪くなっている。

同じ検索経由なのに「自然検索」の流入の質が悪い。一般的には広告のほうが質が悪くなりがち。直帰率が高いので、自然検索のキーワードとランディングページの組み合わせに問題がないか深掘りしてみる。

(例)「Direct」が多い

セッションが切れてしまったり、意図せぬリダイレクトが発生していたり、パラメータのつけ忘れがないかをチェックして、なるべく正しく計測できるようにする。

(例)「Eメール」と「ソーシャル」の獲得効率の違いが非常に大きい。

両方とも、リピート促進用に活用にしているにも関わらず成果の違いが大きいので、ターゲットや訴求軸の違いを分析してみる。場合によっては役割を分けて運用することも検討する。

このように、Googleアナリティクスは非常に多機能なツールなので、すべてを使おうとすると恐ろしく時間を要してしまいます。あくまで売上アップするための道具と割り切って、必要な機能だけを必要なタイミングで使えるようにしていきましょう。