大学の入学者増のためのマーケティング設計・人材育成をご支援。学内にマーケティング推進の基盤を構築
国際大学は、新潟県南魚沼市にある日本初の大学院大学です。
全寮制で授業はすべて英語というのが特徴。国際大学の名前のとおり、60カ国の留学生が在籍するなど、非常に国際色が豊かな大学です。今回は大学のブランドイメージの向上と、大学入学者を増やすための広報業務を担当している入学・就職支援室の和田室長とご担当者の北村様に話を伺いました。
弊社ご支援によるビフォー・アフター
- 入学者増のための施策が同じことの繰り返し。どうすればいいのか迷っており改善や新たな施策の取り組みが進まない。
- マーケティング人材が育たない、教えられる人材が不足している
- マーケティング推進のための知識や基盤が整った。あとはやるだけの状態に。
- 「大学視点」から「ユーザー(出願者)視点」への変化。アイデアを生み出しチーム内で協議ができるように。
当時の課題と主なご支援施策
ご支援前に抱えていた課題
──弊社がご支援させていただく前の状況についてお聞かせください。
(和田様)これまでは各スタッフがWebマーケティングの知識を知らないまま広報業務を行ってきましたが、何が良かったのか、悪かったなどの検証が行われずに同じ業務を繰り返すという状況でした。学内にWebマーケティングを教えることができる人材もいなかったため、外部の専門家に依頼して改善を行う機会が必要だと感じていました。
私達が抱えていた課題は大きく2つです。
広報から入学までの導線をきちんと整備して、効率的な広報活動ができるようになること。もうひとつが自走できる人材の育成でした。
私たちを支援してくれる専門家を探していたところ、マーケティング実務の推進とマーケティング人材の育成の両方をお手伝いいただけそうな御社を見つけたので、ご相談させていただいたのがきっかけでした。
主なご支援内容
まず現状分析から。大学に対する印象、評価、良い点・改善点などをユーザーの声を掘り下げながら発見。同時にアクセス解析も行いながらサイトの改善ポイントを探りました。
大学の公式サイトでは伝えきれない、入試情報や大学の魅力について専用のランディングページを構築。公式サイトのTOPページの情報量が多く次にどこに行けばいいのか分からない状態でした。ユーザーの関心度の高いコンテンツへの絞り込みと、見やすいナビゲーションへの改善を行いました。
Googleアナリティクスの導入はされていたものの、コンバージョン設定やクロスドメイン設定などができておらず、一部の数値検証しかできない状態でした。そこで入学希望者のサイト訪問からコンバージョンまでの一連の流れを計測して、どこに改善ポイントがあるのかを可視化できるようにしました。
限られた予算を活用するために、国際大学に関心が高いユーザー、関連性が高そうなユーザーに絞り込んで配信できるように再設計。コンバージョンまでの動線設計、広告手法、クリエイティブ、効果計測までの広告運用業務をお手伝いしました。
国際大学が目指すマーケティングの理想像
Webマーケティングの基礎知識のインプットと自走できる人材育成の両立
──当社にご依頼をいただいた経緯をお聞かせください。
(和田様)国際大学は小規模な大学なので、限られた予算や人材の活用が非常に重要になります。しかしながら各自が独学でWebマーケティングを勉強することは難しく「本当にいいのか?」という不安が常にありました。そこで専門家に寄り添ってもらいながらマーケティングの強化や人材の育成を行おうと決めました。
そんな時に、たまたま御社のことを知りました。ホームページを見るとどのような支援をしてくれるのかが明確に書いてあり、支援後のイメージがわかりやすかったのですぐに無料相談に申し込みました。
「なぜ大学広報のお仕事をECコンサルタントに?」と思われるかも知れませんが、ユーザー理解をして適切なアプローチを行うという点においては大学広報もECも同じ。堀野さんの考え方に共感できましたのでその不安はありませんでした。
私たちにとっては「コミュニケーションがとりやすい」という点は大きな選定ポイントのひとつでした。無料相談の場を通じて堀野さんと30分ほどお話して、真摯な人柄や質問に対して的確に答えてくれるなど瞬時に「この人なら大丈夫」だと感じましたね。
なので、他の企業との比較検討もせずに、その後すぐに学内への申請を行いました(笑)
――当社に期待したことはなんですか?
(和田様)私たちの部署がやるべきことは大学への出願者を増やすことです。そのためには広報活動による認知向上にはじまり、大学の方針や授業内容に興味を持ってもらい、最終的に入学していただくまでの一連の流れをスムーズに整えなければなりません。
堀野さんに期待したことは2点。
ひとつは、専門家の立場からWebマーケティングの考え方や手法をチーム内にインプットしていただくこと。もうひとつは、自走できるマーケティング組織育成へのお手伝いです。この両方のご支援をいただくことで、短期的には次年度の入学者数を増やすことの実現、中長期的には自走できるチーム作りを目指せると感じました。
──実際に一緒に仕事をしてみた印象はどうでしたか?
(和田様)一番印象的に感じたのが「コミュニケーションの取りやすさ」です。もちろん専門的な知識も重要なのですが、私たちの課題や状況を鑑みつつ適切なアドバイスや対応を進めていただけた点は非常に助かりました。
(北村様)私たちはWebマーケティングについては素人同然なので、そもそも何を聞けばいいのかもわからない状態でした。そういう意味では変なことを聞いても何でもすぐに答えてくれるのは本当にありがたかったです(苦笑)それと「ここが悪い」という改善点をズバッと指摘いただけたのはよかったです。どうしても自分たちでは気づけないことも多々ありましたので。
(和田様)ホームページ改善やランディングページの新規制作、アクセス解析の設定、Web広告の初期対応などのマーケティング基盤を作っていただけたので、今後は私達がそれを活かして出願者を増やすという成果につなげていくよう頑張ります。
「大学目線」の考え方から「出願者目線」へとチームが変化
今回、大学の入学者増のためのマーケティング方針を策定するために在校生や卒業生へのヒヤリングを通じて「大学が持つ強み」の再定義を行いました。これまではいろんな特徴を数多く打ち出していましたがなかなか伝わりにくい状況でした。生徒さんにとって一番魅力的でシンプルなメッセージは何かという議論を重ねました。
その結果導き出されたのが「国際社会で活躍できるプロ人材になる」というフレーズ。
世界60カ国の国際色豊かな人材との交流を通じて本物の国際感覚を学べるというのは他校にはない国際大学独自の強みですね。
──入試専用ランディングページが完成しました
(北村様)従来はいろんなメッセージや伝えたいことを詰め込んでしまいがちでしたが、堀野さんとの仕事を通じてシンプルなメッセージに絞り込んでわかりやすく伝えることの重要性を学びました。さすがプロは違うなと感じました(笑)
大学の公式サイトは、入学者だけでなく在校生や関係者など多くの方に対して情報発信をしているため、どうしても入試情報だけを大きく取り上げることができませんでした。そこで国際大学を受験したいと考える方だけにご覧いただけるランディングページを作成することに。短期間でこのようなページができたのは驚きでした。
ご支援を通じて、組織内にどのような変化がありましたか?
(和田様)堀野さんからご支援いただいた6ヶ月間で、現状の課題抽出・分析、改善のご提案、実装までを伴走していただきました。その働きぶりをチームメンバーも目の当たりにしてWebマーケティングへの関心度が高まってきましたし、何より「出願者目線」になって広報業務を考えることができるようになったのは大きな変化だと思います。
大学内でも私たちのマーケティングの取り組みを共有しています。周囲の反応も少しずつ変わってくるなど着実にマーケティング意識が学内に浸透しつつあるのを実感します。知識のインプットだけでなく各自が自走できる組織に変化することを期待しています。
──本日は貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました!