EC

【徹底解説】今さら聞けないECサイト運営業務の基礎知識

こんにちは!堀野です。

「さあ、これからはECの時代だ!」と意気込んで事業スタートしようとする企業が最近増えてきていますね。

でも、自社サービスのEC化を進める企業の経営者や、はじめてEC担当者に就任したという方は「EC運営って何から手を付ければいいのだろう?」「どうやって売上をアップさせるのか分からない」など、不安も多いことでしょう。

そこで今回はEC運営に必要な業務内容や、売上アップのための基本的な考え方について分かりやすくお伝えします。

基本的な話ですが、これを理解していないと途中で躓くことになりますのでしっかりと頭に入れておきましょう。

5つのEC運営業務と担当者が必要なスキルを知る

EC運営は、通常の事業と同じく現場作業以外にも戦略を考えたり、人員や予算のマネジメントなど業務内容は多岐にわたります。

上記は一般的なEC運用業務を担当者の役割別に分類しました。事業責任者は戦略領域を担い、チームリーダーは各業務のマネジメントを担当し、現場スタッフはそれぞれの持ち場業務を最適化するという分業制となります。

どれかひとつが欠けてしまうだけでEC運営機能が回らなくなってしまいますので、全体視点でバランスよく運用することが安定したECサイト運営につながると言えるでしょう。

①「戦略」に関するEC運営業務

Web戦略立案

ECサイトの売上を拡大するために、どのような市場で、誰に対し、どのような商品(サービス)を打っていくのかという大方針を決めていきます。

ECで成長するためにはポジション選びは超重要です。仮に競合ひしめくレッドオーシャン市場に進出してしまうと、よほど認知度があるメジャーブランドや、これまでにない画期的な新商品でない限り、成果につなげるのに非常に苦労して時間がかかってしまったり、そもそも期待する売上を達成できないことになってしまいます。

戦略とは「捨てる」判断をすることとも言い替えられます。あれもこれも手を出すのではなく、限られたリソースをどこに一点集中させるかを考えるようにしましょう。

》ECサイトの戦略立案はプロに任せるのが得策です。具体的な内容を知りたい方は、「Webコンサルタント」っていったい何をしてくれるの?をご覧ください。

事業計画

年間の売上目標を達成するためのアクションプランの策定や予算プラン、人員配置、スケジュールなどの計画を立てます。

特に売上をあげるために必要な各チームの数値目標と、どれだけ費用を掛けられるのかという予算を事前にしっかり決めておかないと、各チームの施策実行も進めにくくなりますので、現場の意見を集約しながら検討を重ねてください。

外部パートナー管理

EC運営業務には、実に多くの外部パートナーが関わってきます。例えば、EC制作会社、デザイン会社、広告代理店、コンサルティング、物流会社、倉庫、システム会社、ツールベンダーなど挙げればキリがありません。

自社にとって最適な外部パートナーを選定し、どの領域の業務をお任せするのかを決めていきます。もちろん各パートナーとの交渉や条件決めなども重要な役割です。

またEC運用業務を委託した後は、当初の取り決めどおり稼働しているのかを確認しながら、必要なレポートや成果物を提出してもらうようにしましょう。

システム管理

ECサイトの運営に不可欠と言っていいのがシステムです。ECサイト独自のシステム機能もあれば、自社の基幹システム、物流会社のシステム、在庫管理システム、ポイント連携システムなど、多くの外部システムとの連携が生じてきます。

最近のECカートでは、それらをひとつのパッケージにして管理業務がカンタンになっているケースもありますが、大規模なECサイトや社内独自のシステムを構築している場合にはシステム連携は不可欠とも言えます。

プロジェクト管理

当初の事業計画に対し、予定通り進行ができているのかを管理します。もし未達の場合はその原因を洗い出し、目的達成のためのリカバリー策を講じるなどの対策を考えます。主に管理する数値は、売上、予算、スケジュールなどが挙げられます。

また事業に関わる各種データを分析し、定量的に傾向や課題を把握するとともに、そのデータを活用することも重要な役割です。

戦略担当者に求められるスキル

プロジェクト全般の進行管理を行い売上や利益などの数値責任を受け持つ役割となります。
そのためWebに関する知識・経験だけではなく、ファイナンス、マーケティング、プロジェクト管理などのスキルも必要となってきます。
専門分野を掘り下げるよりも、広い視野で全般を見渡せることを求められるポジションです。

②「企画」に関するEC運営業務

商品企画

ECサイトで利益を上げるために、売れる製品を企画・検討する商品企画ユーザーのニーズがあるか、トレンドや季節性に合っているか、競合と比較して魅力的な価格設定になっているか、製造原価や数量などを考慮し、売れるための商品づくりを行います。

また、商品原価や販促費などのコストを考慮しながら、ユーザーにとって魅力的な価格設定を行うのも商品企画のひとつとなります。

販促企画

より多くのユーザーに商品やサービスを知ってもらうためのキャンペーンやセールスイベントを企画して効果的なプロモーション促進を行います。

他社と同じ様な企画では目新しさがなく差別化ができませんので、ユーザーのニーズをしっかりと理解したうえで、季節や話題性などに関連した鮮度の高い企画や、今までになかった斬新な企画を考えるのも腕の見せどころです。もちろん、面白いだけではなく、それが売上に繋がって初めて評価がされます。

企画担当者に求められるスキル

どの仕事でもいえることですが、特に企画担当者はユーザーのことを深く理解しないといけません。ユーザーのニーズやインサイトをしっかりと理解しないと魅力的な企画は出せません。日々の情報収集などアンテナを張り巡らせる新しいモノ好きな方に向いていると言えるでしょう。

③「集客」に関わるEC運営業務

SEO

最近は若い年代の検索離れが進みつつありますが、しかし未だに集客の柱となるのがGoogle、Yahoo!などの検索です。SEO(検索エンジン最適化)では、表示させたいキーワードに最適な自社コンテンツを表示して、意向度の高いユーザーを集客する手法です。

今のSEOはユーザーにとって有益な情報を提供するという基本方針に沿って自社コンテンツを強化するやり方が王道となってきています。

ネット広告

GoogleやYahoo!だけでなく、LINE、Facebookなど、ユーザーが日々触れているメディアに自社の広告を配信する手法です。現在は、クリック課金や表示回数に応じた課金など、成果に応じて費用が発生するため小さな企業でも気軽に配信をすることができます。

ターゲットとするユーザーの属性や、成果目標に応じて最適な媒体を選定することが重要になってきます。

》広告代理店をうまく活用したい方は、広告代理店との正しい付き合い方を読んで、どのように依頼すればいいのかを理解しましょう。

SNS・メルマガ運用

購入いただいたお客様との関係性を維持しながら、リピート購入を促すCRM(顧客維持管理)の一環の業務となります。かつてはメルマガ配信がメインでしたが、最近ではLINE等のコミュニケーションツールも増えてきたため、さまざまな手法をとることができます。

お客様の購入履歴や欲しい商品をきちんと把握して、コミュニケーションを取るようにするため、CRMツールを活用することもできます。

アクセス解析・分析

ECサイトに訪問したユーザーの行動分析やどのページが人気なのかを定量的に分析することができます。中小企業の場合、無料で使えるGoogleアナリティクスで分析を行っている企業がほとんどです。

掘り下げた分析を行うことで、どこで離脱をしたのか、購入に至るまでどのようなページを見ているのか、どのエリアの顧客が買っているのかなど詳細な情報を把握することができます。

重要なのは知って終わりではなく、それを改善に活かして売上につなげる活用方法が重要となってきます。

集客担当者に求められるスキル

集客担当者は「Web広告」や「SEO」の知識だけではなく、数字を読み取って課題発見できるスキルも重要になってきます。広告設計から配信、効果検証、改善のPDCAを回してはじめて成果がだせるようになりますので、粘り強く考えて行動できる性格が向いていると言えます。

④「制作」に関わるEC運営業務

サイト制作・LP制作

ECサイトの構築、ランディングページ制作の制作業務を主に行います。UI/UXを意識した情報設計や導線設計を行うWebプランナーと、デザインを作りコーディングまで行うWebデザイナーに分かれます。

新たにECサイトを構築する場合は、ほとんどの場合外部の制作会社に依頼することが多いため、ディレクションスキルも必要となるため、自社がどのようなECサイトを作りたいのか、どのような機能を実装したいのかなどの要件をまとめて、制作プロジェクトの管理まで行うことが必要です。

》ECサイト制作について詳しく知りたい方は、ECサイトの構築方法と成長ステージをご覧ください。

クリエイティブ制作

バナー画像などのクリエイティブ制作などのデザインや制作業務を担当します。企業によっては、ブランディングや紙媒体のDTP素材と連携することもありますので、デザインに関する幅広い知識が求められます。

サイト更新業務

日々のページの更新業務や改善施策による修正業務などを行います。
サイト更新業務は、やる内容が決まっているルーチンワークが多く、スキルもあまり必要とされないため、スキルの低い若手スタッフが担当したり、ルーチン作業だけ外部に委託するケースが多いです。

制作担当者に求められるスキル

当然「デザイン力」や「コーディングスキル」は最低限必要として、さらに外部パートナーやメンバーをディレクションしながら制作を行うディレクション能力も欠かせません。スケジュールが遅れると、EC事業全体に影響が及ぶため計画的に進めることが得意な人に向いているでしょう。

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⑤「店舗運営」に関するEC運営業務

商品登録・原稿・撮影

ECサイトに掲載する商品情報をECシステムに登録したり、必要な写真素材やテキスト原稿の制作業務を行います。
イレギュラーで作業が発生する場合もありますが、概ね決まったスケジュールで作業を進めることが多く、外部に委託しやすい業務だと言えます。

顧客対応

主にお客様からの問い合わせ対応やクレーム対応の窓口となり、顧客サポートを行う業務です。電話応対やメールが中心ですが、最近ではチャットも活用されることが増えてきています。外部委託する場合は、対応マニュアルを作成して顧客対応を行ってもらい、イレギュラー案件のみ本部が対応することが多いです。
問い合わせを処理するだけの受け身のサポー業務から、お客様の生の声やデータを収集してマーケティングに活用する攻めのサポート業務まで企業によって実施する内容が大きく異なります。

物流・在庫・発送

商品を受注してから、発送するまでの一連の業務を行います。商品ピッキング、納品書発行、送り状発行、梱包作業、発送、発送完了メールの送信など、作業は多岐に及びます。

ただシステム導入での自動化や効率化が行いやすい業務なので、受注件数が少数のうちは手作業で行いつつ、ある程度ボリュームが増えてきたら、システム化や外部委託をするなど検討しましょう。

店舗運営業務

店舗運営業務は、ミスが許されない正確な仕事を求められます。さらにデイリーで処理を行うため多くの作業量が発生します。高いスキルは要求されませんが粘り強く丁寧な仕事ができる人に向いていると言えます。

→正社員、コンサル?

成功のカギは業務効率化から

ECサイトの運営業務は、受注件数が少ないうちは手作業で対応ができますが、ある程度売り上げが昇てくるとスタッフの負担も大きくなってきますのでEC運営業務の効率化を検討する必要があります。

手作業のまま継続することで現場の疲弊につながるだけでなく、本来行うべき顧客満足度を高めるための施策や、将来に向けての新たなチャレンジに手が回らなくなってしまいます。

余裕のあるうちに準備を進めるように計画的に進めていきましょう。

なるべく短期間で売上アップを目指したい場合は、ECコンサルの活用がお勧めです。なぜECコンサルを活用すると売上が伸びるのか?【理由は2つ】の記事を読んでいただくと理解が深まります。

売上に繋がる施策に注力する

効率化を行う前に、まずは必要性や優先度の低い不要なタスクがないか確認しましょう。つい、あれもこれもと手を伸ばしがちになりますが、リソースが限られている中小企業では、注力する施策を絞り込みましょう。

仮に、自社の強みがブランド力を生かした集客であれば、まずはより多くのユーザーに商品を知ってもらう集客業務に注力します。

もちろん、コンテンツマーケティングの強化や、システム導入によるシームレスな業務フローの実現などは、誰しも実現させたいと考えますが、時間やお金もかかってしまううえ、どの程度売上に貢献ができるのか分かりません。

まずは弱点を埋めるよりも、強みを磨いていくことをオススメします。

作業の自動化ができるツールの導入

Webの普及に伴い、収集できる情報量が飛躍的に増えたものの、それを分析する時間がなく十分に活かせていないというケースも目立ってきています

例えば、顧客のリピートを促すためにCRM(顧客関係管理ツール)を導入して、これまで手作業で行っていたメール配信を顧客の購入履歴や属性に応じて自動配信を行ったり、誕生日月には割引クーポンを配信するなど、売上を伸ばすための施策を効率的に行えるようになります。

これを手作業で行おうとすると膨大な時間と手間がかかるうえ、ミスにもつながってしまうため業務効率削減効果はとても大きいと言えます。

外部サービスを積極的に活用する

外部に委託しやすい業務、例えば、写真撮影、原稿ライティング、制作業務、顧客問い合わせ対応などは、積極的に外部に委託して、自社では売上アップにつながりやすい施策に注力することでリソースの有効活用を図ります。

もちろん一時的なコストはかかってしまいますが、自社社員の人件費やスキルレベルを勘案すると、むしろ費用対効果は良くなることもあります。
どのような業務が外部に委託しやすいのかを洗い出したうえで検討されることをオススメします。

絶対に理解すべき売上アップの大原則

ECサイトの売上を構成する要素は極めてシンプルで、「売上」=「アクセス数」×「成約率」×「客単価」です。
これはどの商材でも基本的には変わることがありません。

売上をアップするのに必要なことは?

売上をアップさせるためにやるべきことは、これもシンプルです。「アクセス数」「成約率」「客単価」をそれぞれ高めてあげるだけです。もちろん、訪問数が増えるとCVRが下がるなどの相関性はありますが、深く考えすぎずに施策を切り離してシンプルに考えることが重要です。

★訪問数を増やす
★成約率を高める
★客単価を上げる

「アクセス数」「成約率」「客単価」のどれを優先すべき?

「アクセス数」「成約率」「客単価」の3つの法則が、売上を伸ばすための基本だということは分かりましたが、では「どれに注力したらいいの?」とお思いの方も多いのではないでしょうか?

全部やるべき!と考えた方は、残念ながらどれも中途半端に終わってしまい目立った成果がでないということになるでしょう。

考え方としては「アクセス数」「成約率」「客単価」のうち、どれが最も伸ばしやすいかという観点で考えていきましょう。

「アクセス数」を増やす方法

短期間でアクセス数を大きく伸ばす方法は、広告しかありません。もちろん、目新しいキャンペーン等で新たなユーザーを呼び込むという方法もありますが不確実なため今回は除外します。

広告で集客をしようとすると当然コストがかかってしまいますし、興味のないユーザーを連れてくるとCVR(成約率)も下がってしまうので無暗に数だけ増やすのは得策とは言えません。

「客単価」を増やす方法

客単価を伸ばす方法は、より高額な商品をおすすめするか、合わせ買いを促して購入単価を増やす方法がありますが、ユーザーの財布の中身は変わりませんのでこれも大幅に伸ばすのは結構難易度が高いと言えます。

「成約率」を増やす方法

通常のECの場合、CVR(成約率)は1~3%と言われています。
つまり残る97~99%の人はECサイトに訪問したけど買わずに去ってしまっているわけです。仮に1%のCVRを2%に引き上げるだけで、単純計算で売上は2倍になります。

さらに成約率を増やす方法を掘り下げていくと、以下の3パターンに分類されます。

①ECサイトに来てすぐにの直帰を減らす
②ECサイト内の情報をみたけどカートに商品を入れないユーザーを減らす
③カートに商品を入れたまま離脱するユーザーを減らす

改善を施す場合の優先順位としては③→②→①の順となります
それぞれの原因を掘り下げて、問題となっている箇所を明らかにして、そこを改善すればCVRを伸ばすことはそんなに難しいことではありません。

どうでしょう?
「アクセス数」「客単価」を伸ばすよりも、まずは「成約率」の改善を行うのがカシコイ選択だと思えませんか?

【結論】売上アップのために自社で注力すべき領域は?

これまでの説明で、ECサイトの運営業務は非常に多岐に渡っており、すべて自社内で完結するのは非効率的であるということが分かりました。上の図は、私たちが考える最も効率の良いEC運用業務の役割分担です。

もちろん、企業の組織体制や販売する商材によっても異なりますが、これをベースに検討を行っていただくと進めやすいかと思います。

リソースが不足がちな中小企業は、うまく外部パートナーを活用して、任せられる業務は預けてしまって、自社は売上に繋がる施策に注力するというのが成功への近道だと言えます。

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