みらいマーケティング本舗・代表の堀野です。
2022年2月に電通が発表した「2021年 日本の広告費」によると、2021年のインターネット広告費は2兆7,052億円となり、マスコミ4媒体(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)の合計広告費を初めて上回りました。
マスコミ広告費と比べて、インターネット広告費は年々増加傾向にあることがわかります。
こうした背景から、Webマーケターの需要は益々高まっていくことが予想されます。
しかし、これからWebマーケターになりたいという人にとっては、わからないことも多いでしょう。
- Webマーケターってどんな仕事をするの?
- 未経験からでもなることができるの?
- どのようなスキルが必要になるの?
この記事ではWebマーケターを目指している人を対象に、Webマーケターの仕事内容や働き方、求められるスキル、Webマーケターになる方法までを詳しく解説します。
この記事を書いた人
堀野正樹(ほりのまさき)丨みらいマーケティング本舗代表丨独立前は、事業会社のマーケティングの責任者として70億円のEC事業を牽引。現在はECコンサルタントとして企業のECサイトの売上アップをご支援しつつ、自身のサイトを運営。Webマーケティングの情報をSNSで初心者向けに発信 しています。
Twitter: @horino_ec丨プロフィール紹介丨サービス紹介
Webマーケターとはどんな職業?Webマーケターの2つの働き方
Webマーケターとは、インターネット集客に関する戦略の立案から実行まで、企業の売上や利益を最大化する人をいいます。
Webマーケターは次の2つに分けることができます。
ひとつは「インターネットからの集客戦略や売れる仕組みづくり」をおこない、会社として利益を最大化するマーケターです。上流工程を担っています。
市場や競合を理解して、消費者にサービスの魅力を届けるためのコンセプト設計や戦略の構築が求められます。
もうひとつは、「SNS運用」「広告運用」「アクセス解析」「SEO対策」などの各種Webマーケティングの実務を担うマーケターです。目標KPIに沿って最適な手段を選択したり、集客の効率化をしたりすることが求められます。
ここからは、Webマーケターの働き方について説明していきましょう。
事業会社
企業などの社内マーケターとして、自社商品やサービスをインターネットから売れるようにするのが仕事です。一般的に「インハウスマーケター」と呼ばれています。
事業会社のWebマーケターの特徴は、以下になります。
- 企画・開発・運用までWebマーケティング全般業務を経験できる
- 事業を長期にわたり育てることができる
- 社内にマーケターが少ないため、自分で学ぶ姿勢が必要
- マーケティング以外の業務もやらなきゃいけない場合がある
トヨタ自動車やYahoo!など、自社が営むサービスで収益を挙げているメーカーやサービス企業です。
支援会社
支援会社は、他社のWebマーケティングをサポートする会社です。Web広告運用やSEO、SNS運用など、企業のWeb戦略におけるサポートをおこないます。
支援会社のWebマーケターの特徴は、以下になります。
- 最新のWebマーケティング情報やデータを知ることができる
- 専門知識を身につけることができる
- 決まった領域の業務にしか携わることができない
- 中小の場合は雇用や報酬が安定しない
電通やサイバーエージェントなど、専門領域においてクライアント企業の売上アップを支援する企業です。
Webマーケティングの全体像と主な仕事内容
Webマーケティングとは、Web集客手段を活用して、「売りたい商品やサービスをユーザーに知ってもらい、購入してファンになってもらうまでの一連の業務」です。
「Webマーケティングって広告のことでしょ?」と思っている人は多いかもしれません。
しかし、広告はWebマーケティング手法のひとつであり、Webマーケターはもっと広い領域を担当します。
それでは、主要なWebマーケティングの業務について紹介していきましょう。
1. 市場分析・競合サイト分析
自社のビジネスの市場規模がどれくらいで、どのような競合他社がいるのかなどを把握するはWebマーケティングをおこなううえでとても重要です。
自社の強み・弱みを把握することができ、正しいWebマーケティング施策へとつなげることができるからです。
例として以下のような調査をおこないます(食品メーカーの場合)
- 世帯ごとの家族構成
- 月間の食事にかける費用
- 食品を購入する場所
- 買い物に出る頻度
- 購入する際に重視する点
- 競合他社の数とシェア率
- 競合他社の強みと弱み
2. ターゲットユーザーのペルソナ設定
「ターゲティング」とは勝負する市場を選ぶこと
自社のサービスや商品を「誰に」対して提供するのかを決めます。
「すべての人に届けたい」という想いは大切ですが、全員の要望を満たした商品を作ることはできません。
自分たちの商品をほしいと思ってくれそうなユーザーに絞ることがターゲティングなのです。
- 質の高い見込み客を集められる
- マーケティング活動を効率化できる
- サービス・製品を改善できる
「ペルソナ」の意味やメリット
「ペルソナ」の意味は、Wikipediaによると以下のように定義されています。
ペルソナ(persona)とは、ユーザー中心設計やマーケティングにおいて、サイト、ブランド、製品を使用する典型的なユーザーを表すために作成された仮想的な人物像のことである
ペルソナ (ユーザーエクスペリエンス) – Wikipedia
これをわかりやすくいうと、「自分たちの商品を買ってくれそうな典型的な顧客像」となります。
ペルソナを決めるメリットは、具体的なユーザーのイメージをもつことができ、メンバー間で共有ができたり、顧客の心をつかむ商品づくりに活かすことができたりすることでしょう。
ペルソナを考える際の項目例
- 年齢、性別
- 住んでいる住所
- 家族構成
- 収入
- 学歴
- 興味のあること
- 休みの日の過ごし方
3. サイトへの集客
Webマーケティングにとって、自社サイトにユーザーを集める集客はとても重要です。
しかし、Web集客にはSEO、広告運用、SNS運用など様々な集客手段があります。また時間と根気だけでなく、高い専門性も必要になります。
そのため、Web集客専門の外部パートナーに任せることをおすすめします。
外部パートナーに任せることで、自分たちはコンテンツやサービス拡充に力を注ぐことができ、結果的にお客様の満足度を高めることにもつながるでしょう。
主なWebマーケティングでの集客方法
- SEO対策
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- SNS広告
- SNSアカウント運用
- アフィリエイト広告
- メールマガジン
- プレスリリースなど
Webマーケティング手法の特徴やメリット、デメリットについて知りたい方は、下記の参考記事をご覧ください。
4. コンバージョンへの誘導
自社サイトに訪問したユーザーが、必ずしも購入してくれるわけではありません。
訪問したユーザーの中には、商品やサービスの情報を集めにきた人や他社商品との比較をしている人など、様々なユーザーが訪問しています。
そのため、サイト内の訴求文や商品画像の変更、UI・UX改善により、コンバージョン率を改善することもWebマーケターの仕事です。
売上を伸ばしていくためには、自社サイトに訪問したユーザーで購入に至らなかったユーザーを育てることも重要になってきます。
コンバージョンを増やすための工夫
- 商品についての詳しい情報を見てもらう
- 魅力的な写真や文章で欲しいと感じてもらう
- 不安材料を解消していく
- お客様の感想や意見を公開する
- 購入を後押しするお得なキャンペーンや特典をつける
5. 効果検証・アクセス解析・改善
Webマーケティングをおこなった結果、成果につながっているのか、今後どう改善していくべきかなど、施策の効果検証をすることが重要です。
PDCA
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のサイクルを回しながら改善を進めていく手法のことです。
Webは、データや数値が取りやすいためPDCAサイクルを運用しやすいといえるでしょう。サービスを運用しながら、データを集めて素早く改善を繰り返す手法が効果的です。
KPI
PDCAを回すときに必要になってくるのが、KPI(Key Performance Indicator)と呼ばれる「重要業績評価指標」です。Webマーケティングにおいて、KPIは以下の数値を設定することが多いでしょう。
- アクセス数:サイトに訪問したユーザー数
- コンバージョン率:来訪者のうち購入してくれた人の割合
- コンバージョン数:Webマーケティングの結果、何人が購入したのか
これ以外にも企業独自のKPIを設けることもあります。
しかし、まずは基本となるこの数値を定点観測しながら改善へとつなげていきましょう。
アクセス解析
アクセス解析は、ユーザーがどのような経路から訪問して、サイト内をどのように回遊しているのか、どこで離脱したのかなどユーザー行動を解析して改善に役立てるプロセスです。
Webサイトの問題点を発見して早期に改善することで、売上アップにつなげることができるでしょう。
「Googleアナリティクス」は多くの企業で導入されており、多機能で使いやすいことからWebマーケター必携のツールです。
Googleアナリティクスを使ったWeb解析方法については以下の参考記事をご覧ください。
【関連記事】Googleアナリティクス分析で問題を発見して 改善のヒントを得る方法
【関連記事】ECサイトの売上アップにつながるGoogleアナリティクスの活用方法
Webマーケターに求められるスキル
Webマーケターに必要なスキルは、大きく以下の2つに分けることができます。
- プロジェクトの円滑な進行に必要な基本的なビジネススキル
- Webの専門家としての技術やノウハウ
仕事内容や自身のポジションによって、求められるスキルは異なってきます。
どのようなスキルがあるのかを把握して、自身にとって必要なスキルを身につけましょう。
一般的なスキル
PCスキル・Officeソフト
PCスキルなくしてWebマーケターの仕事は成り立ちません。また、Officeソフトも活用シーンが多いので、使えたほうがよいでしょう。
- Excel:データ分析やグラフ作成をするときに活躍
- Powerpoint:プレゼンテーションや資料作成時にパワーポイントは不可欠
- Word:文章のライティングをおこなう際によく使うソフト
以前はMicrosoftのOfficeが一般的でしたが有償で高価というデメリットがありました。最近ではGoogleが提供するオフィスツールが無償かつオンライン上で使えるためとても便利です。
IT/マーケティング用語の知識
IT企業内では聞き慣れない専門用語が飛び交っています。内容をちゃんと理解して会話に参加するために、マーケティング用語はある程度知っておいたほうがよいでしょう
- PV(ページビュー)
- セッション数
- imp(インプレッション)
- CTR(クリック率)
- CPC(クリック単価)
- CV(コンバージョン)
- CVR(コンバージョン率)
- CPA(コンバージョン単価)
もっと詳しくマーケティング用語について知りたい方は、下記の参考サイトがおすすめです
【参考サイト】あなたは全部わかる?最低限押さえたいWebマーケティング用語60選(ferret)
論理的思考力
論理的思考力(ロジカルシンキング)は、これだけ一冊の本が書けるほど深いものとなります。
わかりやすくいうと「複雑なものを整理してシンプルにする思考方法」です。これを身につけることでWebマーケターとしての能力を何倍にも伸ばすことができるでしょう。
- プレゼンの説得力が増す
- 問題発見能力が増す
- 対人コミュニケーションに活かせる
コミュニケーション力
Webマーケターといえば、PC画面やデータとにらめっこしている印象をおもちの人も少なくないかもしれません。
しかしそれだけではWebマーケターとしての仕事は成り立ちません。
Webマーケターは、社内の各部署や上司のみならず、外部パートナーなど、いろんな立場の人と関わる機会が多い仕事です。
そのため、コミュニケーション力や調整力が必要不可欠といえるでしょう。
支援会社の場合は、クライアントの要望や課題をきちんと聞き出して、最適な解決方法を提案しなければなりません。
提案内容を魅力的に思ってもらえるような伝え方も、コミュニケーション力のひとつだといえます。
実行力
どんなによいマーケティング施策でも、それを実行できなければ意味がありません。
ときには上司や周囲を説得して、粘り強くやり続けることも必要になってきます。
また、設定したゴールに対して、誰が、何を、いつまでにおこなうのかを決めて、進行状況をマネジメントすることもWebマーケターに求められる役割のひとつです。
プレゼンテーション力
クライアントや上司への提案など、プレゼンテーションをおこなう機会は多くなります。
提案をとおすために大事なことは、提案する相手にとってのメリットやデメリットを丁寧に説明して、納得したうえで判断してもらえるように伝えることです。
提案内容を相手に理解してもらうためには、論理的に話す能力や話し方の工夫、見やすい資料作成も必要となってきます。
専門的なスキル
SEOの基礎知識
Webマーケティングをおこなううえで、とても重要なのがGoogleの存在です。
なぜなら、世の中の検索エンジンはGoogleが世界のシェアを大きく占めているからです。
主要検索エンジン | 日本のシェア |
77% | |
Yahoo! | 14% |
Bing | 8% |
また、シェアが2番目に多いYahooの検索アルゴリズムは、2010年からGoogleのアルゴリズムを採用しています。
(参照元:Google Japan Blog: Yahoo! JAPAN のより良い検索と広告サービスのために)
つまり、Googleの検索アルゴリズムを理解して、対策できるかがとても重要になってきます。
しかし、専門的なSEO領域は難易度がかなり高いといえます。
そのため、SEOの改善については、SEOの専門家に頼るのもひとつの手段でしょう。
アクセス解析(Googleアナリティクス)
Webサイトの分析に欠かせないのが、Googleアナリティクスです。
必ずしもすべての使い方をマスターする必要はありませんが、基本的な分析方法は知っておいたほうがよいでしょう。
書籍などで勉強する方法もありますが、自身のWebサイトやブログなどに導入して、実際に使ってみるほうが理解も早いでしょう。
アクセス解析の資格として「Web解析士」や「GAIQ」という資格もあります。
無理に資格を取得する必要はありませんが、取っておくと就職活動のときにプラスになります。
リスティング広告(Google/Yahoo)
SEOと並んでWeb集客をおこなうのに有効なのがリスティング広告です。
リスティング広告の運用も高い専門性が求められます。
そのため、広告運用の専門家に運用を任せるというのもひとつの手段です。
しかし広告管理画面をみて運用の良し悪しを判断できる程度の知識はもっておいたほうがよいでしょう。
その知識があるかないかで、広告代理店とのやりとりも変わってきます。
SNS運用
自社商品やサービスをPRしたり、ファンを増やしたりするためにSNSを活用する企業は増えてきています。
そのため、WebマーケターとしてSNSの使い方やトレンドなど最低限知っておいたほうがよいでしょう。
- LINE
- Youtube
全てのSNSを使いこなす必要はありません。
自身の年齢や趣向に合ったSNSでアカウントを作って運用してみましょう。
サイト設計
サイト訪問したユーザーがどのような情報を求めていて、どこに何を配置すると便利なのかなどを考えるのがサイト設計です。
そのためにはユーザーのことを深く理解しないといけません。
また、興味をもったユーザーがスムーズに商品やサービスを申し込みできる導線を用意しておく必要があります。
UI/UX設計と呼ばれることもあります。
Webマーケターは稼げるの?Webマーケターの年収相場
Webマーケターがどれくらい稼げるのかということは、これからWebマーケターを目指す人にとって気になることではないでしょうか。
ここでは私自身の20年のマーケター現場経験から知り得た情報に基づいて、Webマーケターの年収相場をお伝えします。
マーケターのキャリア構造
会社や業種によって異なりますが、一般的なWebマーケターのキャリア構造は下記のようになります。あくまで一般論なので、高いスキルをもったITエンジニアがマネージャーよりも給与が高いこともあります。
- 事業責任者・CMO(800〜1500万円)
- ディレクター・マネージャー(500〜800万円)
- 業務スペシャリスト(400〜500万円)
- 業務ワーカー(300〜400万円)
Webマーケターの平均年収は593万円
求人ボックスによると、デジタルマーケティングの仕事で正社員の平均年収は593万円となっています。
サイトの運用業務などをおこなう仕事は平均年収よりも安く、マネジメントや戦略領域を担う仕事になると年収1,000万円近くなることもあります。
また事業会社、支援会社によっても給与水準は異なります。
事業会社の場合は企業規模に応じて変わってくるでしょう。
大手企業の社内マーケターであれば600〜800万円前後、中小企業であれば400〜500万円ぐらいが平均年収になります。
支援会社の場合は、広告運用会社やコンサルティング会社であれば500〜800万円ぐらいがボリュームゾーンとなります。
すぐに売上につながりやすい業務のため、報酬に反映されやすいということが考えられるでしょう。
未経験者の場合は300〜400万円からのスタート
未経験からWebマーケターになった場合は、300〜400万円からのスタートになります。それでも他業種と比べると少し高めになっています。
Webマーケターの良いところは会社のお金を使って自身のスキルを磨くことができるという点です。目先の報酬を気にするよりも自身の経験を積むことを優先したいですね。
2〜3年も本気で会社で経験を積めば、独立できるぐらいのスキルや経験を身につけることができるでしょう。
Webマーケターの年収から考えたキャリアパス
Webマーケターの市場価値は、実績や経験だけでなく需要の高さも大きく影響してきます。
例えば広告運用ができる人材は多いため、スキルが高くなっても年収は上がりにくくなっています。反対に、それぞれの専門家を束ねて事業収益へと誘導できるマネジメント人材は少ないため市場価値が高くなります。
自分自身の強みと将来のキャリアパスを考えながら、実績や経験を積み上げていくことをおすすめします。
未経験でもなれる!Webマーケターになる3つの方法
結論からいえば、Web業界未経験者でもWebマーケターになることは可能です。
「Webマーケターになるためには、まずスキルを身につけないといけない」と考えがちですが、スキルはあとからでも身につけられます。
簡単な仕事でもいいので、Webマーケティングを実践できる環境に身をおくことを優先したほうがよいでしょう。
Web業界の未経験者とは?
ひとくちにWeb業界の未経験者とはいっても、大きく2つに分けられます。
ひとつは、「Webを使うだけの一般ユーザー」です。例えば、日頃からスマホを使っている、Webサイトで調べ物をすることがあるというレベルです。
この場合は、まったくのゼロからのスタートになるため、最低限の基礎知識やスキルは必要になってきます。
もうひとつは、「自分でブログを書いている」「SNSでフォロワーが多い」「アフィリエイトで稼いでいる」などの経験をもっている人です。
Webに関して基礎知識や実践経験をある程度もっている人は、スキルを磨くことに時間をかけるより、副業や就職をしたり、自分のビジネスを立ち上げてしまったりするほうがよいでしょう。
未経験者を求める企業は増加中
世の中のデジタル化の流れに伴い、IT人材やWeb人材が圧倒的に不足しており、企業側も高いスキルをもった人材の採用が難しくなっています。
そのため、入社してから学んでもらえばいいと考え、未経験者でも積極的に採用を強化している状況です。
「私なんかまだまだ」と思わずに、積極的に飛び込んでみることをおすすめします。
ここでは、未経験からWebマーケターになる流れをご紹介します。決まったルートがあるわけではないので、自分にあった方法で試してみましょう。
最低限のWeb知識やスキルを身につける
Webマーケターとして働くためには、最低限の基礎知識を身につけておきましょう。
マーケティングの基礎知識があってはじめて、次のステップに進めます。
主な勉強方法は以下のとおりです。
マーケティング関連の書籍を読む
勉強法と聞いて真っ先に思いつくのは書籍を読むことでしょう。マーケティング関連だけでも膨大な種類の書籍があります。
そのため、自身の目的にあった本を選ぶようにしましょう。
オンライン動画学習をする
YouTubeにも有益な情報がたくさんあります。特に現役マーケターのチャンネルでは、リアルな現場情報や最新の情報を公開していることもあるので参考になります。書籍よりもボリュームが少なく短時間で学ぶことができるのが利点といえるでしょう。
専門スクールに通う
短期間で体系的に学ぶのに適しているのがスクールです。
多くのスクールでは、プログラミングや広告運用など特定のスキルを身につけさせて、制作会社や広告代理店への就職を支援しているケースがあります。費用も数十万円と決して安くありませんが人気が高い勉強法です。
(1) Webマーケティング会社に就職する
Webマーケターとして一番早く成長できるのは、Webマーケティングを実践することです。これは間違いありません。
独学やスクールでどれだけ学んでも机上の空論でしかなく、実践でしか学べないノウハウや泥臭いことは現場でしか身につきません。最低限の知識取得は必要ですが、なるべく早く実務経験を積むことをおすすめします。
最近ではWebマーケティング会社でも人材が足りていないことが多いです。
そのため、未経験者でも自社内で育てることを前提として採用する傾向にあります。
「自分なんて何もスキルがないのに」と臆する必要はありません。これまで解説したとおり、最低限のスキルは必要になってきますが、それよりも思考力やコミュニケーション力が求められます。スキルや知識はあとからいくらでも身につけられますので、積極的にチャレンジしてみてください。
また、独立するという選択肢もありますが、未経験からいきなりするのはおすすめできません。副業で本業の収入を超えるなど、ある程度の実績を積んでから考えましょう。
(2) 副業で働く
最近では、「副業」という選択肢も積極的に選べるようになりました。
本業の他に、空いた時間を利用してWebマーケティングの仕事にチャレンジしながら実績をつくることもできます。
就職をするよりもリスクやハードルが低いため、未経験の人でも積極的に行動してみましょう。
ただし、副業とはいえ即戦力として仕事を依頼されるため、成果が求められます。最初のうちはライティング、SNS運用、バナー制作など比較的容易なものから始めるのがよいでしょう。
あと、現在の会社が副業OKなのかを確認することも大事です。
本業に影響がでない範囲で副業をおこなうことは注意しておいてくださいね。
(3) 自分のビジネスをもつ
もうひとつオススメしたいのが自分のビジネスをもつという方法です。
「えっ、自分のビジネスなんて無理」と思う人も多いかも知れませんが、意外と簡単です。
例えば自分のもっているブログでアフィリエイトをはじめたり、SNSのフォロワーが多いのであればコンサルをやってみたり、物販で収益を得るなど、いろんな方法があります。
自分でビジネスをおこなうメリットは、自分の力で稼ぐということを経験できることです。
会社だと言われた仕事をこなすだけになりがちですが、自分で考え、行動して、稼ぐという経験は何事にもかえがたいことです。
Webマーケターの需要と将来性
Webマーケティング業界の将来性が高い業界です。その理由としてはネット利用がますます広がっており、企業のデジタル化も進んでいるなど数少ない成長市場だからです。
インターネット広告費は増加傾向にある
冒頭でもお伝えしたとおり、インターネット広告は2兆円以上となり5年前の2倍以上にまで急成長しています。
マスコミ4媒体の合計広告費を抜いて、名実ともに広告の中心となってきました。
この流れは一時的なものではなく今後さらに加速されるものと考えられます。
- 企業のマーケティング活動がデジタル領域にシフトしていること
- スマホの普及によりユーザーの情報収集や商品購入がネット中心になってきた
Webマーケターの需要は年々高まっている
市場の伸びとは反対に、デジタル人材の育成はまだまだ追いついていません。
そのため、しばらくの間はWebマーケター人材の不足が続くと思われます。
大手企業や官公庁でもデジタル人材が不足しており、特に中小企業では深刻なリソース不足となっています。今のうちにWebマーケターを目指すのは賢い選択肢だといえるでしょう。
まとめ
Webマーケターの仕事内容やなる方法、キャリアについてご理解いただけましたでしょうか?
当記事のポイントは以下のとおりです。気になる点はもう一度読み返してみてくださいね。
- Webマーケターの働き方は、「事業会社」と「支援会社」に分類される
- Webマーケターは戦略、集客、サイト運用、分析など幅広い知識と経験が求められる
- Webマーケターの市場価値は、実績や経験だけでなく需要も影響する
- Webマーケターの需要は今後も右肩上がりで伸びる
- Webマーケターとして成長するには、なるべく早く実践の場で働くこと
Webマーケターは、未経験からでも目指しやすい職種だといえます。しかし、Webマーケターになることがゴールではありません。今後成長したい方向性や将来のキャリアまで考えることが大事でしょう。
Webマーケターという職種はまだ歴史が浅く、今後も大きく様変わりしていきます。環境に柔軟に対応ができる人材こそが大きく成長できると考えています。
マーケターに興味をお持ちの方は気軽にご相談ください!